よく12月14日の投開票日が赤穂浪士の討ち入りの日と同じといいますが、12月14日は旧暦なので、実は旧暦でいうなら2015年2月2日が旧暦12月14日にあたります。
選挙だけじゃない「12.14」 忠臣蔵の予算8300万円 :日本経済新聞
現代日本のおかしな風習なのですが、伝統的な暦を新暦でお祝いするものだから、旧正月や節分、端午の節句、七夕など毎年毎年おかしな時期にお祝いしているので、他のアジア圏と話が合わない時が多々あります。
台湾のお姉さんに「今日は七夕だねー、いつ会える?」なんてセクハラジョークをかますと、「はっ?七夕ってまだ一ヵ月後じゃね?」なんて言われて、そんなこともしらないのかと違う意味で笑われてしまいます。
旧正月も日本の田舎ではまだ頑張っているところもありますが、現代人はガン無視ですよね。でも未だに中華圏やタイ、ベトナムなど旧暦のお祝いをするところはたくさんあります。そのため学校の冬休みもいつも(新暦からみれば)不規則です。
元々が文明開化と共に、世界標準にあわせる為に西洋化したはずなのに、入学時期は9月ではなく4月だったり(中華圏でも欧米と同じ入学時期なので就職や留学がスムーズ。)、どこか大切なところを見落としていると思います。
西洋化=伝統文化の軽視という傾向があると思います。バター臭いなんて小ばかにされていたはずですが、今では一億総バター臭い化している気がします。
タイトルの赤穂浪士の討ち入り日も、旧暦12月14日のことなので、新暦で言えば1月30日、もしくは1月31日未明とするのが正しいはずです。
参考:Akou-Roushi's Uchiiri is in 1702 or 1703?
旧暦の日付を現代の暦にそのままもってくるので季節感等全くデタラメになってしまいます。8月15日のあっつーい日に、中秋の名月なんて騒いでいる人がいれば、どうかしてるんじゃないかと思いませんか?
終戦の日、8月15日は旧暦でいうと7月8日なので、毎年7月8日に終戦を偲ぶことを想像してみてください。おかしいですよね?
旧暦で祝うべきところを旧暦で祝わない、新暦で考えるところを新暦で考えない。これは、明治時代の行政をいつまでもほったらかしにしている日本の行政の怠慢もありますが、民間の伝統文化継承の意識の薄まりも大きな一因だといえます。
独特の伝統は大事にしたいものです。
ちなみに、地元の人は「赤穂浪士」と呼ばずに「赤穂義士」と呼んでほしいそうです。どこかの国が安重根を義士と呼ぶみたいで私はいやですけど。こういうものは強制するものでなく、自然とそうなるのを待てばいいだけだと思います。
「水戸の黄門様」なんて呼ばれるように、自然と定着する様がおもしろく感じます。